更年期対策!運動の効果とは?

更年期の対策
21/01/13
更年期対策!運動の効果とは?

運動は、更年期のさまざまな症状を緩和・改善するのに効果的です。でも、なかなか運動を始めるのは億劫に感じてしまう方も多いことでしょう。
運動することでどんな効果がみられ、運動しないとどんなことが起こってしまうのでしょうか?更年期における運動の効果について詳しく解説します。

運動することで得られる効果

運動には、からだや心を健康に保つ、下記のようなさまざまな効果があります。

ケガをしにくくなる

運動をすると、骨に力が加わり、骨が丈夫になります。また、関節や筋肉が柔らかく強くなるため、ケガをしにくく、重症化しづらくなります。

心肺機能が強くなる

運動することで心肺機能が鍛えられるため、血行が良くなり老廃物が蓄積しにくくなります。これにより、疲れが軽減されるほか、循環器系の疾患の予防にも繋がります。

生活習慣病を予防できる

運動は、善玉コレステロールを増やし、悪玉コレステロールを減らす効果があります。また、血糖コントロールや内臓脂肪の減少、降圧効果などの効果もあり、脂質異常症やメタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を予防・改善します。

痩せやすくなる

加齢や筋肉量の減少とともに基礎代謝が低下すると、太りやすく痩せにくい状態になります。運動することで、筋肉量の減少を抑えることができ、基礎代謝の低下を防げます。脂肪の消費も増えるため、痩せやすくなり、体型の改善にも効果的です。

脳を活性化する

筋肉は脳の指令によって動きます。運動によって脳への刺激が増えることで、脳を活性化し、認知機能の低下や認知症を予防・改善できます。

免疫力が上がる

適度な運動は免疫機能を活性化し、病気に対する抵抗力を上げることができます。特に楽しみながら運動することで、その効果が高まるといわれています。

肩こりや腰痛が緩和する

運動によって筋肉の緊張がほぐれ、血行や新陳代謝が良くなります。これにより、肩こりや腰痛、膝の痛みなどの関節痛が緩和できます。

気持ちが元気になる

イライラしたときに軽くストレッチをしたり、気分が落ち込んだときに散歩したりすると、気分が晴れたという経験をされた方も少なくないでしょう。
適度な運動には抗うつ効果や抗不安効果があり、ストレス耐性を上げる重要な要素でもあります。

更年期には運動が効果的

更年期に運動が効果的という話は本当でしょうか?

その効果を示す研究結果として、中高年女性を対象に8週間の水中ウォーキング教室プログラムを行ったところ、更年期症状に有意な改善がみられたという研究結果が得られています。
水中ウォーキングをはじめとする有酸素運動は、からだへの負担が少なく、運動効果が高いため、更年期の女性にはおすすめの運動方法になります。

運動習慣が継続すればするほど、体力の向上や、ポジティブな感情を持ちやすくなる、自己評価が高くなるなどの心身両方への効果が見られ、運動は更年期には欠かせない習慣といえるでしょう。

運動方法別の効果

更年期に効果的な有酸素運動ですが、水中ウォーキング以外にも運動方法はいろいろあります。更年期症状に効く運動方法とその効果を見てみましょう。

ストレッチ

ストレッチには血流の改善やホルモンバランスを整える効果があり、自律神経失調症状の改善に効果的です。
特に下半身のストレッチによって足腰の筋力がアップすると、体温が高くなり、血流も改善します。内臓脂肪が燃焼しやすくなる、糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。

ウォーキング

ウォーキングは、正しい姿勢とフォームで行うことで全身の血流が良くなり、更年期症状全般の改善に効果的です。
歩幅は「自分の身長-100cm」を目安に、膝を曲げずに歩くことがポイントになります。

ラジオ体操

ラジオ体操には第一と第二があります。第一は筋肉や関節をほぐす効果があり、第二はジャンプ動作が多いため筋肉と骨の強化に効果的です。
日光を浴びながら行うことで、ビタミンDの生成ができるので、ぜひ屋外や日光の当たる場所で行いましょう。

骨盤底筋体操

骨盤底筋体操はストレッチの方法のひとつで、骨盤の底にある筋肉を強化するための体操です。
更年期以降に弱りやすい骨盤底筋(骨盤内の内臓を支えるネットのような働きをする筋肉)を鍛えれば、尿失禁や子宮脱の予防や改善にもつながります。

病気の予防にも効果的

更年期以降は、エストロゲンの分泌低下や加齢による変化によって、下記のような病気が起こりやすくなります。運動はこれらの予防にも効果的です。
運動をまったくしていない場合、これらの病気のリスクが上がることを覚えておきましょう。

    • 脂質異常症

脂質異常症とは、悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が高かったり、中性脂肪が高い、善玉コレステロール(HDLコレステロール)が低いという状態です。動脈硬化やメタボリックシンドロームなど生活習慣病の原因になります。

 

    • 骨粗しょう症

骨粗しょう症(こつそしょうしょう)とは、骨の中がスカスカになり、骨自体がもろくなった状態です。なにかにぶつかったり、転んだりしただけで骨折するようになり、日常生活に制限が出てしまいます。
特に骨折しやすい箇所は、背骨、腰骨、手首、腕や太ももの付け根、肋骨などです。太ももの付け根の骨折は、寝たきりのきっかけになり、認知症に繋がることもあるので、特に注意したいところです。

 

    • 糖尿病予備軍

糖尿病予備軍は、血糖値が高めの状態で、糖尿病の一歩手前です。閉経してエストロゲンの分泌が低下すると、血糖値をコントロールするインスリンというホルモンの働きが低下してしまい、高血糖になりやすくなります。
糖尿病になる可能性があるだけでなく、増えすぎた糖分が血管の内側に影響し、動脈硬化を進行させるリスクがあります。

 

    • 動脈硬化性疾患

動脈硬化とは、プラーク(脂肪などのかたまり)が血管の壁に溜まっていき、血管が硬く狭くなった状態です。
この状態が進行し、血流がわるくなったり、血管が詰まったりした状態が動脈硬化性疾患です。狭心症や心筋梗塞、脳卒中、大動脈瘤などが挙げられます。脂質異常症や糖尿病予備軍、肥満、高血圧などがリスク因子になりますが、これらはエストロゲンの減少によって起こりやすくなります。

 

    • 認知機能低下

認知機能低下とは、記憶力や判断力、理解力、計算力、言語理解能力などの能力の低下がおきた状態です。考えがまとまらない、さっき考えていたことが思い出せない、新しいことを覚えられない、釣り銭のミスが増えるなどが挙げられます。
エストロゲンは脳への影響が大きいホルモンです。エストロゲンの分泌低下は、脳の神経伝達物質の分泌低下や脳への血流の低下、神経細胞の保護・増加作用の低下を招き、認知機能の低下に繋がります。

 

    • 子宮脱

子宮は骨盤の中に納まっているものですが、子宮が下がって膣口から外に出た状態が子宮脱です。
子宮は骨盤的筋群と呼ばれるネットで支えられた状態で、この筋肉がゆるむと、子宮脱が起こりやすくなります。更年期にはエストロゲンの分泌が低下することで、筋力の低下や組織の萎縮がおこりやすくなり、子宮脱のリスクが上がります。
更年期に入ったら、毎日、骨盤底筋体操を行うのがおすすめです。

運動で更年期症状や病気を予防しよう

更年期には運動習慣を身に着けることが必要です。運動によって、更年期の症状の改善・緩和や、更年期以降に起こりやすい病気を予防できます。ぜひ、ストレッチやウォーキング、ラジオ体操などの有酸素運動を日課に取り入れましょう。

運動習慣を取り入れることと並行して行いたいのが、医療保険の見直しです。更年期以降、病気のリスクを完全に避けることは難しいでしょう。更年期は人生の折り返し地点ですので、後半の人生設計を見直すことをおすすめします。

この記事を監修している先生


小山嵩夫クリニック

小山嵩夫先生

小山嵩夫クリニック院長
NPO法人「更年期と加齢のヘルスケア」理事長
一般社団法人「日本サプリメント学会」理事長

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